はっきり言って、ものが違う!(そのおっとりした風貌に似ず?)シャープな感性の柏木陽介(サンフレッチェ広島)!

 二本目は、U-22(主力組?) vs ヴィッセル神戸(主力組)。今回、僕が注目していたのは、安田理大ガンバ大阪)と内田篤人鹿島アントラーズ)を招集した反町監督が、彼らをどう活かしていくか、ということ。せっかくの両サイドバックを招集したにもかかわらず、U-22は3バックを敷き、両者をサイドハーフ的に使いはじめた。
 一方、神戸は3トップ気味の布陣。神戸は、キャンプの総仕上げの段階のはずであり、身体が重そうな選手もいたが、大久保嘉人はキレキレで、圧倒的な存在感を示して、近藤祐介らとともに、3バックの泣き所である、3バックの外側、サイドハーフの後ろに起点を作ったり、そこをケアするために3バックが広がると、3枚の「隙間」を突いたりした。
 U-22の一本目では、サイドから切り崩して、平山に当てる、という意識を感じられたが、この二本目ではその形を出しきれない。両翼のうち、安田理大は相手を突っついていたが、内田篤人は慣れないサイドハーフにとまどっているように見受けられた。さすが神戸のトップチーム相手には苦しいかな、と感じ始めたころに、流れをたぐり寄せたのは柏木陽介だった。相手ゾーンの隙間にポジションをとり、ボールを正確かつスピーディーにはたく。彼のパスは、グラウンダーでいけるなら、(受け手に優しい)グラウンダーできっちり通し来る。その柏木は、内田の使い方を心得ており、抜群のタイミングのパスが、内田のオーバーラップを引き出した。また、柏木自身もバーを叩く惜しいシュートを放つなど、試合を組み立てはじめた...が、ボールの奪い合いで足を痛め、(大事をとって?)交代してしまった。