苦い記憶

 もう何年も前のことになるが、ビスマルク服部年宏(@ジュビロ磐田、当時)の顎を砕いたとき、僕は何ともやり切れない気持ちになった。それ以降、相手チームのラフプレーに、厳しく言えなくなってしまった僕がいる。
 さて、対清水エスパルス戦における柳沢敦と、岩政大樹の負傷に関してであるが、その相手が謝罪する、しないは本人の品性の問題であり、謝罪しろ、と要求したところで、二人が早くピッチにもどるわけではない。ましてや、長谷川健太監督としては、彼自身にいかなる想いがあろうとも、自チームの選手に公にコミットすることは難しいであろう。僕は長谷川健太監督の手腕を評価しているし、彼は解説者時代によくヤナギを褒めてもらったという記憶もある。
 いつの日か、ヤナギや岩政が、例の選手とともに青いユニフォームで闘う日が来るかもしれない。抗議は抗議として、であるべきで、人間性まで否定しかねない発言までするつもりはない。
 もちろん、なぜ、そのようなけがを負ったのか、 荒れる気配をはらんだゲームをレフェリングでコントロールできなかったか?など、今後少しでも前向きになれるポイントにおいて、徹底的に議論すべきであるが。