柳沢敦

 W杯対クロアチア戦での、ヤナギの外しっぷりを観て、我が身を省みた。
「右からのクロスには、左足で合わせて」
草サッカーのシュート練習で、つい利き足の右足を出してしまう僕は、よく注意していただいていた。
あの、右からの折り返しを右足のアウトサイドで弾いてしまったシーン...オフサイドと思って出遅れたのか、相手がブラインドになってたのか、走り込んだら歩数が合わなかったのか、余裕がありすぎていろいろ迷ったのか、結局ジ−コの言う所の、「シュートに行くまでのイメージができてない」から、ゴール前で慌ててしまうという、柳沢敦に限らず、多くの日本人フォワードが抱える宿題の露呈。ましてや、柳沢敦なんだ...。そんなヤナギを知らない海外メディアならいざ知らず、あのシュートミスを、(現地に(行ってたら、そりゃ言いたくもなるさ)も行かず、日本でテレビで観てるだけで)本気で怒っている人たちは、たぶんJリーグを観てないのだろう。これは皮肉ではなく、事実として、「見慣れたシーン」なんだよ、あんなのは。だからアンチ・ヤナギ派は「だからヘナギは...」と呆れ返り、親・ヤナギ派「あいかわらずヤナギは...」と頭を抱えては苦笑する...。ぶっちゃけて言うと、日本のフォワードは基本的には(現在のところ)ゴールの決定率は驚くほど低く、だからこそ、シュート数を増やして行こう、ってのは、日本の攻撃の命題になっているのだけれど(これはマヂ)。
 ただ、コンディションは改善されていないようなので、「軸」として考えることは厳しいとは思う。オーストラリア戦では、まったくと言っていいほどトップスピードで走れないまでも、辛うじてポスト役もこなしていたが、クロアチア戦ではそれもままならなかった。ただ、出場はしてくるのじゃないかな?最初からか、途中からかはわからないけど。だから、みなさんにお願いしたいのは...
 「柳沢敦を責めないでください!」
ってこと。日本を勝たせたいのならね。ヤナギは打たれ弱いのよ、ほんと。だからしばし、生温く見守ってあげてください。ヤナギバッシングの空気感なんか、現地にも伝わるだろからね、よけいなこと言うやついるし。で、城彰二のときのように空港で水かけるのも無粋だからね。あほらしいじゃん、わざわざその一瞬のために、空港まで行くなんて。だから、ヤナギをこき降ろしたかったら、J1が再開したら、スタジアムへどうぞ。前後半どころか、アップ中の時からたっぷりヤジられますよ!で、どうせなら、カシマスタジアムの方がインパクトあるかな?ついでに、ネタとして13番グッズも買っちゃおう!それを身につけてサッカー観てたら...柳沢敦が好きになるかもよ?(苦笑)
 考えてほしい。あれだけ決定力のないフォワ−ドが、なぜ日本を代表してあそこにいる?