サッカーダイジェスト」誌と「サッカーマガジン」誌って、毎年この時期には、(ちょっと定価を高くして)付録として選手名鑑をつけていたような気がするが、今年は揃って「別冊」扱いで発売していたけれど、何も横並びでやることのないのではないか?と思うのだが。
 横並びと言えば、先日のサンフレッチェ広島鹿島アントラーズ戦において、圧巻のパフォーマンスを披露した柳沢敦に対し、ともに(10点満点で)8.0の高評価を与えていた。そのぐらい、素晴らしかったですからね。ただ、ちょっと考えてしまったのが、あらためて世界とJリーグの差。なんだかんだと言って、スタメンをとれなかった柳沢の活躍を目の当たりにすると...乱暴な言い方をすれば、「J以上世界未満」の選手たちが伸びて行く環境って、難しいよな...と。その点、フランスの2部チームで活躍し、その実力をもってしてチームをトップリーグに引き上げた松井大輔のケースというのは、非常に示唆に富む。それが難しいなら、やはりJの優勝チームが、アジアの覇者たるべき実力を備えるくらいまでいかないと...そのためには、アラブの強豪を倒す...前に東アジアでもなかなか勝てないんだよな...。
 ところで、他の方のブログを拝読した上で、あらためて広島戦における柳沢のオーバーヘッドをビデオで観たのだけれど...コーナーキック青木剛が合わせたときに、柳沢はゴールが決まった、と思って、両手を斜め上に広げて、ガッツポーズをしてるんです。で、青木のシュートがバーに跳ね返ってくるわけですが、それから柳沢のオーバーヘッドですよ...クロスバーに当たったリバウンドをオーバーヘッド、ってのは観たことありますが、その間にガッツポーツを入れる難易度の高い(?)シュートって、僕は記憶にありません...。柳沢って、いったいどんな反射神経と、運動能力をもちあわせているのだろう、と、感心する一方、プロなんだから、笛が鳴るまでプレーを切るな、とも言ってやりたい...とは言えだ、僕は、チームメイトのゴールを、まるで自分のことのように(あるいはそれ以上に?)大喜びする柳沢敦が大好きです!なんだかんだいって、憎めない、そして愛すべきキャラなんですよ、柳沢って。アスリートって、よほど絶対的な力(とんでもないレベル、完璧って意味)でもないかぎり、「まわりから愛される」ってパーソナリティーも重要だと思うのです。いまどき、個人スポーツだって、まわりのスタッフや、スポンサーなしには闘えないわけで。ましてやチーム・スポーツ、愛されてる(信じられている)と、やはりパスもまわってくるのでは?とも思うし。もっとも、柳沢の場合、その動きそのものでパスを「吸い出す」んですけどね。
 以前、たしかに柳沢がゴールを決められずに、良い形を作りながらも負けることがあった。でも、柳沢が(カードの累積などで)いなくて負けるときは、「形」すら作れなかった。それだけ、柳沢の動きは、チームを活性化させてくれる。