「生きているかぎり人間に、世界と無関係でいることなんて...できない」
まるで、昨日の、「Zガンダム」に対する僕のコメントの続きのような一文ですが、これは劇場版『鋼の錬金術師シャンバラを征く者』における、主人公、エドワード・エルリックの台詞です。
 この作品、劇場に行きそびれて、ようやく本日借りて来て(すいません、手元不如意で...それと、いつも貸し出し中で)観たのですが、素晴らしかった!本作の舞台は、二つの大戦のはざまのドイツになるわけだが、だからこそね、前作というか、テレビシリーズをご覧になっていない方にもオススメしやすい作品です。
 もっとも、闘いが描かれるわけで、残虐なシーンもあるので、お子さま向けにはどうかな?とも気もしますが、テレビシリーズ(ひょっとしてこの劇場版でも)のプロデューサーからして、本当の戦争はもっと残虐なんだから、子どもたちにトラウマをうえつけるくらいにドンドンやれ!」ってなノリの作品でして。そのプロデューサーさんは、「機動戦士ガンダムSEED」,「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」「交響詩エウレカセブン」と同じ方です。
[社会]
 さて、その『鋼の錬金術師シャンバラを征く者』で、「現実世界」から見れば、パラレル・ワールド的な、エドワード・エルリックがもといた「錬金術世界」の侵略を謀る魔女(?)が出てくるのですが、その侵略のきっかけは、「錬金術世界」への恐怖心というか、排他的な思考によるもので。その排他的思考が、ナチズムを許す土壌になるわけど。翻って、いまの日本はどうか?
 先日、「たかじんのそこまで言って委員会」で、「日本の若者の、韓国に対する好感度が下がっている」ことが取り上げられていたけど、これって、非常に危険な問題を孕んでいる。小泉純一郎首相の「靖国参拝」を逆手にとって、韓国(なり中国)首脳部が日本にいろいろ言ってくるが、それが日本の若者の対韓国意識を悪化させなければいいけれど。もっとも、日本の若者の対韓国意識が悪化しているとすれば、それは彼ら、って言うか、僕らの状況によるものが大きいのだと思うけど。「貧すれば鈍する」というか、経済的に余裕がなくなると、排他的になっていくんだよな〜。
 この小泉首相靖国参拝の問題だけれど、筑紫哲也ニュース23で、ナベツネこと渡辺恒雄が、確たる主張があるわけではなく、政権奪取時の遺族会からの支持の見返りとして、靖国参拝を行っていると喝破していたんだけどね。これって、多くの人にとって、「定説」なんだけど、なんかこう、件の筑紫哲也をふくめ、一般のメディアはのってこないね。と言うか、4点セットがどうの、とか言いながら、結局は小泉政権の太鼓もちなんだよね、一般のメディアは。