消耗戦、総力戦、いよいよ決勝戦

 サッカー日本代表が、バーレーンをくだし、決勝へと駒を進める。
 不可解な判定で遠藤を退場で欠きいた上での120分の死闘を終えたあとの選手たちは披露困憊、2得点の大活躍だった玉田たちはもちろん、途中出場で余力があるはずの小笠原でさえ、仰向けにブっ倒れていた。
 サウナのような酷暑、はがれまくってふんばりが効かないピッチ。そんな条件もあるが、やはり特定の選手を起用し続けるジーコの方針には疑問を感じる。
 だが、「意識」の面での、スタメン組と、控え組の溝は無い様だ。腰をおろし、自らの(カチンコチンに固まっていたであろう)ふくらはぎを叩き、なんとく靴ひもをほどいた玉田にペットボトルの水を渡しにいったのは、チーム・スタッフではなく、控えの山田卓也だった。
 いろいろあるだろう。だが、チームは一丸となっている。
 あと一つ。勝て!

 さて、この大会、選手たちの奮闘より、中国サポのマナーが日本のメディアで話題になっている。
 繰り返しのようになるが、「スポーツと政治は関係ない」で済むわけないでしょ。
 歴史的背景、感情、打算、いろんなものが蠢くこの世の中で。
 日本だって、モスクワ・オリンピックをボイコットしてるんだから。
 ただ、日本のサポーターたちが危険な目に合うことは看過できない。君が代にブーイングされること以上に、そこが最大のポイントだと思うのだが。何より、あの競技場に駆け付け、直に中国の人たちと接する彼らこそ、「スポーツが政治を乗り越える」可能性を秘めているのだから。