仮面ライダー(本文中は、芸(本)名にて&敬称略)

  昨夜の『美女か野獣』も面白かったですね。サッカーの八百長疑惑の報道を、局の上層部の意向によりとりやめた松嶋に、福山が「子どものころ、仮面ライダーの背中にチャックがあるところを観てショックだった」と、サッカー選手は応援してくれる子どもたちに誠実であるべきだと、暗に主張した。一方、疑惑のもみ消しに暗躍したのは、かつての松嶋の友人であり、サッカーチームの顧問弁護士をつとめる葛山信吾だった。松嶋は葛山に仮面ライダーを知っているかと問うが、葛山はつれなく「知らない」と答えるだけだった。さて、このシーンで、大笑いした視聴者があまたいたことでしょう。実はこの真珠婦人でも有名な葛山、かつて仮面ライダークウガで、オダギリジョー演じるライダーに当初から理解を示し、ともに闘っていく刑事を演じていたんですね〜。ところで、この「クウガ」、いままで知らなかった方は、ぜひ、ご覧ください!もうねぇ、たまらんですよ、この話...久しぶりに仮面ライダーが復活すると聴いて観てみたら、なんか、主役は飄々として、かつてのライダーが背負っていた孤独感を感じさせないし、なんだかな〜、と思っていたのですが、物語が進むにつれて.....僕はとくに、エピソード47が忘れられないですね。最終決戦を前に、オダギリが世話になった人を順番に訪れていくんです。あくまで飄々と、笑顔を絶やさずに。見送る側も、事情をよく知っている人、薄々とわかっている人、たった一人の身内である妹、それぞれに彼を送りだすという、ただそれだけのエピソードなんですが、たまらんですね。


旧日記『つらづら草』より転載