サッカー ポーランドVS日本(敬称略)

2002年03月29日
 いわゆる、東欧に乗り込んだ日本のサッカーを生放送で観るのは始めて。時差の問題もあるし、相手は自力でW杯出場する国ということもあって、「良くて引き分け」との僕の予想は良い意味で外れ!やっちゃいましたね、アウェイで2対0の完勝!若干、身体が重そうだった稲本を除いて、みんな良かった。とくに中田(英)!そのプレーぶりのみならず、前線の鈴木、高原はもちろん、守備陣にも指示を送る姿はまさしくリーダー!たとえば、ゲームの流れを読んで、たえず相手ボールにプレスをかけにいく戸田に、「こういう時は相手に攻めさせてもいいんだ。その上でカウンターを狙おう」とか言っては、戸田は「この人についていこうと思った」と信頼をガッチリつかんだね。また、中田(英)は、ゴールを決めたときはもちろん、ルーズボール(こぼれ球)に対する反応も、抜群に速かった!
 あと、マスコミは右ウイングの市川を誉めてたけど、彼とアレックス(三都主)に「してやられている」アントラーズ・サポとしては、あんなの当たり前。今まで呼ばなかったトルシエ(監督)がおかしい。もっとも、代表のゲームで、当たり前にプレイできるのは、やっぱりすごいけど。
 僕がいままで厳しくみてきたみなさんも良かった。例えば小野。浦和時代には、上手いには上手い、つ〜か、すんごい上手いとは思ってたけど、トリッキーなパスを出すには良いが、味方がとれなかったりとか、プレーが軽い印象がありました。でも、オランダのフェイエノルトへ行ったおかげでしょうか、デフィンスも強く、激しくなったしね。中田(英)のとなりに立つ姿も頼もしかった(まけるな、小笠原)!
 でもね、これで本番も安心、というわけではないのです。ポーランドは、本気で日本攻略の策を練っていたわけではありません。日本のフォーメーションは、後ろから3-5-2、細かく言うと、3-4-1-2というもので、基本的には守備に専念するのは三人だけです。最近、世界の主流は、4-2-3-1なのですが、トルシエの方針は、最終ラインを1人減らした分、中盤の人数を増やして、そこで相手が攻めてきた時にプレッシャーをかけてボールを奪おう、あるいは無理なパスを出させて、それを後ろの三人で拾っていこう、というものです。本来、中盤の選手である中田(浩)が左の守備の位置につくのも、その器用さが評価されてのことでしょう。で、その中田(浩)も、今回は超、良かった。頼もしいね!右の松田もね!でも、彼らの横(外側)をつっ突かれたとき、日本の守備は破綻してしまいます。先日のウクライナ戦でも、多少つっ突かれては、中田(浩)なり松田が開くという約束だったそうですが、真ん中が薄くなるし、試合後の中田(浩)の消耗度が半端では無かった。以前は、相手がサイドアタックをくり返してくると、両ウイングが下がって実質5-2-1-2になり、そうなると、攻撃が薄くなる。さらに、今回、中田(英)が入ったポジションを潰されると、前の二人のフォワードも孤立し、結果的に前の三人が死ぬことになる。
 それに対し、今、世界で主流の4-2-3-1では、サイドに二人ずつ配置できるんですけどね。攻撃もぶ厚いし。でも、フォワードが1人になる分、負担がかかるけど。でも、今の柳沢なら...
旧日記「つらづら草」より転載