『千と千尋の神隠し』

...をまだ観ていない僕が書くのもなんですが、月刊『アニメージュ』(4月号)誌上に掲載された宮崎駿監督の「ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞」会見における発言には考えさせられるものが多々ありました。その会見は日本で行われたのですが、記者のみなさんからトンチンカンな質問が相次ぎ、宮崎監督のコメントは作品から離れて日本のアニメに対する想い、こども達の環境について...と、踏み込んだ発言がなされていました。で、以下はその抜粋(み:宮崎監督、す;鈴木プロデューサー)
み:日本のアニメはどん詰まりまできていると思います。僕よりも20歳も若い庵野(秀明:『エヴァンゲリオン』他の監督)という監督が「自分たちはコピー世代の最初だ。その後の世代は全部コピーのコピーだ。そしていまや、コピーのコピーのコピーになっている。それがどれほど歪んで薄くなっているかわかるでしょう(中略)」という言い方をしていますけど(中略)僕自身も痛切に感じているところです。
す:「ジャパニメーション」(ジャパン+アニメーション)というものの本当の意味ですけれどもね、外国では実はSEXと暴力の代名詞なんですよ。
み:僕は確かにビデオを売らざるを得ないというか、情けないですけれども、ビデオを売っています。事あるごとに「あまり見せないでください」と言っているるもりなんですが、「うちの子は一日に三度は必ず『トトロ』を観ます」という母親の方に出会うわけです。(中略)で、その五時間の間に、この子は、本当ならどれだけの体験ができたのかってね。トトロに抱きるいて、ブラウン管にキスしたって何も生まれることはないんですよ。
み:映画賞のために映画を作ってんじゃない。僕らは子どもたちに向けて映画を作っているんだということだけは、絶対に忘れてはいけない。
す:ジブリ作品の底に流れている大きなテーマというのは、やっぱりその時代その時代を生きる日本の子どもたちへの励ましっていうんですか、それが大きなテーマだったような気が...僕はしています。
他、考えさせられる発言がテンコ盛り。あとは、『アニメージュ』詩をご参照ください。徳間書店さん、宣伝したから引用したこと許してね!
...で、僕の意見は...まだ映画観て無いから、何も言えん...

旧日記「つらづら草」より転載