楽観する気にはなれないけれど、基本的にはオポチュニストです。

 期日前投票を済ませてきました。
 「支持政党は林檎党」とうそぶくわたしですから、いざ、投票となると、その都度考えることになります。
 小泉の弱者切り捨て路線には明確に「No !」をつきつけたわたしですが、片や小沢一郎ってのも。。。どっちに転がっても「自民党」って感じ。亡くなった方にすがるつもりでもないけれど、後藤田正晴が存命であれば、いろいろ教えを請いたいものだ。
 いわゆる「東西冷戦」が終わり、右派・左派との色分けはあまり意味を無さなくなったと思う。
 小泉以降、大メディアは一気に重心を移し、思考停止の流れに身を委ね、かつて「リベラル」派と目された人々は、その発言の場を失っていく。
 いまや、右派か左派ではなく、「話せる」か「話にならない」かから始めざるを得ないというか。
 以前、このブログで触れたことがあるが、自分の考えに近い発言を大メディアでする人間が、後藤田はともかく、渡邉恒雄なりである、というのは、相当に暗澹たる時代だと思う。

 7月19日に放映された、『たかじんのそこまで言って委員会*1は酷いものだった。
 広瀬隆さんがゲスト出演したが、番組制作サイドから思いっきり先入観を植え付けられるような紹介VTRを作られ、10人近いパネラー陣に対してその誤解を解く所から話を始めざるを得なかった。
 辛うじて、対話が成立したのは(おそらく『赤い楯』以外での氏の著作を読んでいるであろう)宮崎哲弥氏、「広瀬さんの話を聞いて、『なるほどな。やっぱりな』と思った」というやしきたかじん本人などほんの一部。「そんなことはわかりきってる。だからどうしたいんだ?」と詰め寄るみなさんは何やってんだか。そういう「わかりきった」話を普段からメディアで発言しているのなら、たかじんから「なるほどな。やっぱりな」ではなく「そんなことはいつも聞いています」という言葉が出てくるはず。ふだん、彼らがいかに、情報番組のコメントで、手を抜いているかが伺い知れる。

 情報番組と言えば、昨晩の「ビートたけしのTVタックル*2での田岡俊次志方俊之のすれ違いっぷりは興味深かった。いままで田岡氏の発言に「?」と感じることが少なくはなかったが、北朝鮮の核に対して武力による「抑止力」増強論の底の浅さに対する冷静な指摘は、ふだんわたしが考えていることと同じであり、田岡さんはいままでこんな考えだったっけ?とへんに感心してしまった。また、もはや米海軍は戦略型原潜以外は核兵器を搭載していないから、いま非核三原則を崩すのはナンセンスであり、いまこそ主張すべきという観点は、勉強になった。

 オバマ大統領のプラハ演説*3のように、この世界には幾ばくかの光も見えている。たしかに今は、チャンスなんだと思う。

 *[サッカー]それで良いのです!

 鹿島アントラーズ  vs FC東京、東京が石川直宏を欠いたとは言え、アントラーズは3-1で勝利した。
 三点目は大迫勇也のよるものだが、岩政大樹直伝のヘディングには胸をすくものがあった。前回のブログで述べたように、大迫はゴール前で勝負してくれたら良いんです!

 ところで、アントラーズは数年前、タイトルからしばらく遠ざかっていた時期があった。
 選手のレベルはさほど悪くない、否、それなりにそろっている。それでも勝ちきれない。
 
 パウロ・アウトゥオリオズワルド・オリベイラの監督時代にとりもどしたのは、アスリートの原点とも言える「走力」だった。全員守備、全員攻撃であるアントラーズの生命線はハードワーク。華麗なパスワークや、勝負強さが注目されがちなアントラーズだが、それを支えるのは「走力」だ。相手のコーナーキックを弾き返したとき、アントラーズでは行ったもん勝ちの競争が始まる。クロスカウンターを食らわないためにも全員が上がるわけにはいかない。誰かが上がれば、誰かがセイフティに残る責任がある。なればこそ競争だ。その先頭には、俊足の内田篤人どころか、弾き返した勢いをそのままに、伊野波雅彦が上がることもある。
 そしてもうひとつ。ボールを丁寧に扱うこと。ブレたワンタッチのパスよりも、確実でタイミングのよいツータッチの方が速かったりする。ここ一番でのワンタッチはゴール前での崩しであれば良い。ところで、FC東京平山相太、かな〜り良くなっている。以前は胸トラくらいしか取り柄がないのかなか〜と思っていたが、昨年後半から右ウィングのポジションでプレーの幅をひろげ、今期はポストで落とす時、自ら反転してシュートするときなど、判断が格段によくなり、ボールを雑に扱ってはいない。それに、思い切りの良いシュートもある。即・代表ってことは無いだろうけど、敵にまわすと厄介な選手レベルには充分に達していると思う。