ビデオ・ジャーナリスト

今朝は、読売、朝日、毎日の3紙を購入。ネットと隔離されると新聞にありがたみを感じる。

以前、APF通信社山路徹代表の本を読んだことあり、ビデオカメラの小型化が、ビデオジャーナリズムという形態をうみだしたとのこと。機動力が増したのみではなく、以前のようなでっかいハンディカメラとかだと、戦場ではロケット・ランチャー(バズーカ砲)とかに間違われるらしい。
また、今回のビルマのように、プレスとして入国できない(今回、プレスの腕章なりをしてないことに突っ込みを入れた人がいたようだが、それはそもそも不可能なわけやし)国に観光として入るには好都合だろう。
テレビのニュースなどをみて、やはりどの局もAPF通信には一目置いていると思った。「そんな無謀な…」とか突っ込みを入れるところはほとんどないんじゃないのかな?みのもんたはピンときてないようだったが。限界を見極めるっていっても、まさしくその時が事態が急変したときなんだから…。

さて、話を進めよう。昨夜の会見で、山路徹代表は長井さんのことを「優しい人だった。長井さんは怒りをもって取材に入る人だった」と語った。
「優しさ」と「怒り」つけくわえるなら「公正さ」…ジャーナリズムに無くてはならないものだろう。

かつてのネ・ウィン政権に対する民主化運動の混乱に乗じて、軍部が実権を掌握した。その後の民主化の流れを絶ちきったタン・シュエ議長政権は、反対勢力の分断をはかるべく、大学を都市から遠ざけ、インテリ層とも言うべきか、公務員を民衆から切り離すべく首都機能の移転すら謀る(たんに「占い」で遷都したとの説あり)。

報道では「ガソリンの値上げ」がきっかけとか言ってるが、ガソリン上がればバス代だってあがるし、そもそもインフレすごいし。
そんな中で豊富な天然ガスや石油の利権で軍上層部部は富の独占。議長…だと思うけど…の末娘の結婚式のバブリーな映像がWeb上に流れたのも民衆の不満が爆発したきっかけの一つとも言われている。
Web上と言えば、僧侶たちのデモの波が、軟禁されているアウン・サン・スー・チー氏宅の前を通りかかったらときに、彼女が顔を覗かせた画像が公開され、それが反体制勢力結集の「希望」となっているようだ。僧侶たちといっても、若者(みんな?ほとんど?)の通過点とも言えるわけで、層としては大きいし、民衆の代弁者としての影響力も大きかろう。

ただ…背後にロシア、中国が控えていると国連の動きは重そうだし、圧力をかけても効果のほどは…。
そんな状況の中で日本政府がどうするかに注目する。軍政下でも2003年までは積極的な援助を続け、それ以降も、医療、教育などの分野に絞ったというが、それすら軍部に流れた可能性もある。
今回の真相の究明、在ビルマ法人の保護、そして日本からわたった金の流れを確認することは内政干渉にならんだろう。