変わらないもの

 コーラを飲み干して、エントランスが空きはじめたのを確認してそちらに向かうと、溝下さんが、みなさん一人一人にご挨拶中。こういう誠実なところが変わらないね。若林さんには最初に会えたし、ここで溝下さんとも話せたし、思い残すこともないな、と会場を後に。春・本番と言えども、夜も10時をまわればさすがに寒いよね。ガードレールに三さん五ーごーと腰をかけてる女の子たち*1。ライブ後の高揚したときの夜風は気持ち良いんだけどね〜と思いながら、家路へと...と思ったら、あれま若林さん!社長として、いろいろ残務処理してるかなぁ、と思ってたら、ここでみんなに挨拶してたんだ!
あらためて、今日、再会できた嬉しさと、ライブの素晴らしさを伝えた。この日、若林さんはステージで、こう挨拶した。「溝下と出会って、ラブハンドルズをはじめて...何の根拠もないけれど、ラブハンを続けていくと、きっと楽しいことができる。そう思って続けてきた。その根拠のない自信が、時として確信として感じられるのが、このライブだと思う。お忙しい中、足を運んでくださった方もいるでしょう」そして、少し照れながら、詰めかけたオーディエンスに感謝の意を伝えた。それを受けて、「僕がラブハンを応援する根拠が、あるとすらならば、僕がラブハンを好きってことかな」と言いつつ、握手のために手を伸ばした。すると、若林さんの手が冷たくなってる!長いことファンと話してたのかな?風邪をひかなければいいのだけれど、と思う一方、そういうファンに誠実なところがラブハンドルズだし、梅田の歩道橋の上で、蒸し暑い時も、木枯らし吹くときも、ストリートでライブしてはファンひとりひとりに対応していたころと、変わらない誠実なその姿勢。それもまた、ラブハンドルズ。昨夏リリースされた、2ndアルバム、『風街らまん』のフライヤーに寄せた、音楽プロデューサー(1stアルバム担当)の森俊之さんのコメントに、「「自分たちの音楽を信じ切っているんだ」」とあった。たしかに、ラブハンの音は、あの時の歩道橋の上から、ストリートから続いている。そして、再び、ここで出会えたのだ。
 変わらないで挑戦を続けるラブハン。そして、変化を求めて新展開に挑戦している昨夜のAjara。その両者にとって、「変わらない」のが、ファンやオーディエンスに、自分たち自身に、そして、音楽そのものに、誠実である、ということだと、僕は思う。

*1:昨夜のイベントも女性が多かったけど、今宵は8-9割女性かも