自殺と報道

 「ニュース23」で、(いじめとは関係ないが)オーストリアでのメディアの自殺の取り扱いについて、特集が組まれていた。オーストリアでは20年ほど前(?)に、自殺が続いたことがあり、精神医学会から「報道が自殺を煽っているのではないか?」の観点から、報道に対して提言(義務や命令ではない)がなされたという。自殺者をヒロイックに扱わないという当たり前のことの他には、自殺の方法、そして考えさせられたのが、「遺書を公表しない」というものだった。なぜなら、その遺書に書かれた境遇に似た人が、自殺を解決策と考える可能性があるからだそうだ。
 一般的に、自殺は、「希望の産物」と言われることががる。思考的に袋小路に入ったら、自殺という発想すらうかばないらしい。むしろ、回復しはじめる矢先が自殺に結びつく場合が多いという。そんなことも思い出しながら、その特集を観た。