ヴィッセル神戸 vs. 鹿島アントラーズ @神戸ユニバ 050428

行ってきました、打倒、三木谷!もとい、神戸ユニバ。
そりゃ、スポサンーあってこそ、だとはわかるけど...自分の好み一つでチームの色を白黒からエンジに変えてしまう、ってのはね〜、やっぱりサポ想いじゃないよ、三木谷社長...。

木曜日(しかも平日)に、J1があるわけないと思い込んでいたので、あわててゲットした、鹿島vs神戸!
今の好調をささえる野沢が戦列に復帰し、否が応でも期待に胸は膨らみました。
で、2時間ほど前に競技場についたら寒い寒い!その日は7時キックオフだったのですが、風が強くてね〜。
そそくさと入場して、ゴール裏のアウェイ席へ。
勉強がてら、じっくり観たい気持ちもあって。コアな集団からは若干離れた最前列へ。
で、キックオフ約1時間前くらいかな?選手たちがアップに出てくるんですよ。まずはGKからね。
その時に恒例(?)の、サイン入りTシャツを丸めてサポーターに投げ入れてのプレゼントのサービスがあるのですが、たいてい、子どもたち優先ですよね、こんな時。とは言え、やっぱり欲しいなあ...と声援送っていたら、もらっちゃいましたよ、田代選手に!ユニバってスタンドが低くてね、投げ入れるというよりはほとんど手渡し!クジ運だのプレゼント運だのが悪い僕としては、ほとんど奇跡!いや、もう、嬉しいを通りすぎて、驚いてしまいまして、お礼もそこそこになったので、あとで鹿島の携帯サイトを通じて、お礼のメールを送らせていただきました。
 さて、キックオフ...の前に、福知山線で命を落とされた方々に捧げる黙祷を会場全員で。
僕は競技場に「あたりまえ」のように電車で行ったのですが、その「あたりまえ」ということが、どんなに尊いことかを実感しつつ、きっと犠牲となった方々のなかにはサッカー好きもいるだろうなぁ、とか考えてました。(翌朝、まさしくサッカーを愛し、高校時代はサッカー部にいた青年の葬儀の模様をニュースで観ました。彼は...大阪教育大学に進学していました...)
 キックオフ直後、神戸の猛プレッシャーが、鹿島の守備陣に襲いかかる。
 監督交代にまで至った神戸、死にものぐるいだ。
 そもそもアタッカーには、キングこと、カズのみならず、僕の好きな播戸がいるわけで。耐える時間が続く。が、そんな猛プレッシャーは、90分間続くものでもない。ただ、耐えて、いなして、かわして、前へ。
 目の前では、曽ヶ端のファインセーブが続く。今日の曽ヶ端、ほんとにスゴイ!
 一度、大岩のぬるいバックパスのために、飛び出した曽ヶ端が相手アタッカーと交錯した時があった。肝が冷えた。倒れた曽ヶ端は、一度起き上がり、相手に「なんてことするんだ!」みたいに怒鳴り、また倒れた(苦笑)。怒鳴る気力があるなら大丈夫...一方、その原因となった大岩は、ゴール脇のペットボトルをとり、ゴクゴクと飲んでいた。頭を冷やし、気分転換しているのだろう。その切り替え、見習いたい。
 そんな苦境のなか、カウンター気味にアレックス・ミネイロがもちこんで本山にスルーパス、それを本山が(反対サイドでよく見えなかったが、あとでビデオ観ました)トウ・キックでツンとつついてゴール!シーズン開幕以来、体が重くてキレが無かった(のわりには奮闘していた)本山の今期初ゴールで我ら大爆発!逆に、猛攻が身を結ばなかった神戸の士気をくじいた。
 後半、あらためて神戸の猛攻がある。が、前半から飛ばしていたため、若干の運動量の低下は否めない。その若干のプレスの甘さが、鹿島に「自由」を与える。
 今度は目の前で、鹿島の魅惑の攻撃が展開される。
「(小笠原)ミツオ〜!ミツオ〜!」と叫んでいた女の子たちの口(鹿サポは女性が多い)から、やがてこんな声が聞こえはじまる。
「あの25番、なに?うま〜い!」
思わず、「ノザーだよ、ノ・ザ・ワ!」と怒鳴り返したくもあったが、逆に考えると、野沢の巧さにピンとくるあたりは、さすがだな、と嬉しく思う。
 野沢拓也。鹿島随一のテクニシャンであり、技術だけなら日本代表の小笠原や本山すら凌ぐと言われる逸材。典型的な10番タイプでありながら、昨季からフォワードでの起用が増え、「なぜか合う(野沢談)」アレックス・ミネイロをパートナーに迎え、その実力を如何なく発揮。やはり日本代表である師匠(鈴木)が怪我をして巡ってきたチャンスを確実にものにした,,,と思ったら、踵(だったっけ?)を痛めて一回休んで今宵スタメンに復帰。いまの鹿島のやりたい放題攻撃は、野沢無くしてはあり得ない...。
 野沢も必死だ。FWだろうが、MFだろうが、ポジションをつかみつづけるには、日本代表クラスとの戦いであり、毎試合「結果」を要求される...その野沢が...。
 そのゴールの美しさに感動した僕は、「美しい」という気持ちがあまりにも強すぎて、そのシュートの詳細を忘れてしまうほどだった。だからここから語るのは、僕の目に焼き付いたシーンを、後で観たニュース映像で補完したものだ。
 相手ボールを奪ってカウンター。ボランチのフェルナンドかな?が左サイドを駈けながら、センターから右に流れて疾走するアレックス・ミネイロに斜めに横断するパスを出す。アレックスは接近するDFの股間を抜いたスルーパスを、並走する野沢に送り、それをそのまま「これまた」野沢に追いつく相手DFの股間を抜くシュートを逆の左ゴールネットめがけて流し込む!それはGKの手をかすめて...。
 ゴール裏が赤く揺れた。
 野沢がサポに駆け寄り、そのユニフォームをたくし上げて、僕たちに向けて感情を爆発させる。
 チームメイトが野沢を取り囲む。
 その歓喜の輪に、もちろんわれわれサポの思いもそこにあった。
 ほんとうに、チームとサポは一体なんだと実感させてくれる。
 開幕前、こんな瞬間を味わえるとは、僕はゆめにも思っていなかった。
 低迷した昨季。
 チームリーダー、小笠原とトニーニヨ・セレーゾ監督とのサッカー感のズレ。
 どんどんつまらなくなるサッカー。
 帳尻合わせのような結果。
 中盤の大黒柱、中田浩二の移籍...。
 相手の反撃を凌ぎきり。2-0の勝利。
 サポ前に整列して、挨拶してくれる選手たち。
 が、(試合前にはあった)小笠原の顔に笑顔は無い。
 この日、スコアほどの楽勝ではなかった。詰めの甘さや、きわどいミスもあった。
「勝って兜の緒をしめる」、そんな表情だった。
名古屋に去った、秋田が次期リーダーに、小笠原を指名したのは当然だ。
連戦、次がセレッソ大阪
断言できる、いまもっとも「勝ち」に飢えているJリーガーは小笠原であり、勝ちに飢えているチームが、鹿島アントラーズだ、と。目指せ、10冠!

あ、さて...生でJ1を観たことがないというあなた!
案外知られていないことですが、チケットってけっこう安いですよ。
ゴール裏ならたいてい1500円。ユニバなんか、1000円ポッキリ!
そんな値段で2時間たっぷり極上エンタテインメント!
とくに今の鹿島なら、みなさんの期待を裏切ることはございません!
華麗な攻撃、熱い守備!ミスはあっても気の抜けたプレイは皆無です!
家族連れも、ピクニック気分でいらっしゃ〜い!
基本的には(苦笑)、のどかなゴール裏ですから。
女性だって、お気軽に!っていうか、鹿島の応援席は女性が多い(半分以上?)
今回はこんな女性の会話を小耳にはさみました。
「あのね、さっきS宮駅で、○○君に会ったの。で、いまからサッカー見に行くって言ったらね、『うらやましい!』って言われると思ったら。『スゴイね〜』って言われたの!」
その○○君に、わたしゃ言いたいよ。
サッカーを観に行くのは「スゴイ」んじゃない、「ステキ」なんだと!

以上、雑感でした。
引っ張るようで申し訳ないですが、それぞれのプレイに関しては、また後日...。